4歳になった甥(兄の方)は、最近いろんな言葉を覚えてきて、会話でコミュニケーションがとれるようになってきた。幼稚園であったこと、大好きなカレーパンマンのこと、家族のこと。2人で散歩しながら、あーだ、こーだと話をする。
先月帰った時は、ウォーキングに付き合ってもらった。 その時のことである。川沿いを歩いていると、私たちに向かって蝶がヒラヒラと飛んできた。理想としては、新緑まぶしい5月の景色に可憐に舞うその姿を見ながら、キレイだね、かわいいね、なんて2人でキャハキャハ言いたいところだが、実は私は、蝶が大の苦手。現実は、こうだ。 ミキ「オギャー!蝶…!!怖いぃ!」 甥「わー。かわいい♥」 ミキ「イヤー!近寄ってきた!」 そして涼しげな顔をして私の頭上をふわりふわりと通り過ぎる蝶を見送った後、彼はこう言った。 甥「ちょうちょはたぶん、ナオナオ(私)のこと、お花だと思って寄ってきたんだよ」 早朝の爽やかな空に舞った一言。なんとも乙女な発想である。そんな彼に私は胸キュンである。もちろん私自身は、〝花〟に例えられるには程遠い人間だけれども、自分ではとうてい思いつかないような子どもの感受性にハッとしたのだ。 先日から数日間、仕事で沖縄へ行っていた。 ふらりと立ち寄った定食屋に、児童文学作家の灰谷健次郎氏のサインがあった。 (教師を退職した後、彼は沖縄に滞在していた) 「子どもこそが、先生だ」 文学を通じてそんな姿勢を教えてくれた灰谷氏の生涯と、胸キュンさせてくれた甥との会話が重なって、定食屋でひとり、不思議で嬉しい気持ちになっていた。ささやかな日常の中で、子どもたちの小さな芽をキャッチできたらなぁと。 写真は、公設市場と農連市場の間にあるお店で出会った人々。 「おねぇちゃんが写真を撮ってくれるってよ!」のシーン。
by mikick5
| 2010-06-14 17:30
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